長谷寺本坊中雀門

長谷寺本坊は,国宝本堂と谷を挟んで相対する南の高台に位置する。本坊の創建は天正16年(1588)とみられ、近世を通じて伽藍が整えられていたが,明治44年に焼失した。
現在の建築群は,大正8年から13年に再建されたものである。文化財の保存修理に携わっていた奈良県技師である天沼俊一,阪谷良之進,岸熊吉が派遣され,設計と工事監督を担当した。
長谷寺本坊の建築群は,焼失前の構成や形式を部分的に継承しながらも,配置や平面の計画、空間構成の要所に近代らしい合理性が導入されている。文化財保存を通じて熟知した様式をもとに近代の感性で創出された意匠や造形は優秀であり,高度に完成された近代和風建築として高い価値がある。

棟名 中雀門
員数 1棟
種別 近代/宗教
時代 江戸後期
西暦 1766
構造及び形式等 一間薬医門、切妻造、本瓦葺、左右袖塀附属
指定番号 2622
国宝・重文区分 重要文化財
重文指定年月日 20141210.0
所在都道府県 奈良県
所在地 奈良県桜井市大字初瀬一一〇九番
所有者名 長谷寺
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