思子淵神社本殿

思子淵神社は,琵琶湖に注ぐ安曇川の支流,針畑川流域の山間部に所在し,筏流しによる木材搬送の守護神とされる思子淵神を祭神とする。覆屋内に中央が本殿,南に蔵王権現社,北に熊野社の三棟が並んでいる。蔵王権現社は板札より応安4年(1371)の建立で,他の二棟も同時期とみられる。いずれも一間社流見世棚造で,部材の大面取,ヤリガンナ仕上げなどの技法に,中世の特徴がみられる。思子淵神社は,室町前期に遡る三棟の社殿を一体的に残す極めて稀な遺構であり,我が国の中世神社建築において重要である。安曇川流域において,独自の発展を遂げた思子淵信仰の様相を良好に伝える点でも,高い価値が認められる。

棟名 本殿
員数 1棟
種別 近世以前/神社
時代 室町前期
構造及び形式等 一間社流見世棚造、こけら葺
指定番号 2630
国宝・重文区分 重要文化財
重文指定年月日 20150708.0
所在都道府県 滋賀県
所在地 滋賀県高島市朽木小川
所有者名 思子淵神社
CATEGORY

文化財分類
ごとに探す