四階楼

四階楼は,山口県東南,室津半島の先端部にある。回船問屋を営んだ小方謙九郎が,迎賓もしくは宿泊施設として,明治12年に建設した。
寄棟造,桟瓦葺の木造四階建で,正面に玄関庇を付け,背面南北両端にはヴェランダ付きの切妻造,桟瓦葺,二階建の角屋を突き出す。
外部は,大壁造漆喰塗で,蛇腹を廻し,軒庇に垂れ壁を付け,隅にコーナース
トーン型を漆喰でつくる。四階四隅の丸柱に昇り龍,二階軒庇垂れ壁に牡丹など鏝絵を施す。内部の壁には菊水や唐獅子牡丹,四階天井中央には鳳凰の鏝絵を施す。
四階楼は,軒高9.7mに四層を収めた階層構成や廻り階段を導入した平面構成,要所に奇想性に富んだ鏝絵を配した細部などに擬洋風の特色がよく示されている。
西日本に遺された数少ない漆喰塗系擬洋風建築として重要である。

員数 1棟
種別 近代/住居
時代 明治
西暦 1937
構造及び形式等 木造、建築面積58.67平方メートル、四階建、桟瓦葺
指定番号 2478
国宝・重文区分 重要文化財
重文指定年月日 20051227.0
所在都道府県 山口県
所在地 山口県熊毛郡上関町大字室津字築出町868番1号
所有者名 上関町
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