八勝館田舎家
八勝館は,名古屋市街東方の丘陵地に所在する料亭である。明治時代中期に材木商柴田孫助の別荘として建設され,明治時代後期からは料理旅館を営業した。その後も建物を整備し,戦後は愛知国体への天皇行幸に備え,昭和30年に「御幸の間」が堀口捨己によって建設された。
起伏に富む疎林に建つ各棟は,明治期に遡る希少な数寄屋の別邸建築を基盤として発展したもので,良材を駆使して多様で優れた和風意匠が集成される。また戦後の堀口の設計部分は,直線的構成や色鮮やかな建具など,伝統意匠と現代建築の統合を目指した堀口の理念を体現して価値が高い。
棟名 | 田舎家 |
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員数 | 1棟 |
種別 | 近代/商業・業務 |
時代 | 昭和 |
西暦 | 1938 |
構造及び形式等 | 木造、建築面積一〇〇・一四平方メートル、桟瓦葺、茅葺及び桟瓦葺 |
指定番号 | 2713 |
国宝・重文区分 | 重要文化財 |
重文指定年月日 | 20201223.0 |
所在都道府県 | 愛知県 |
所在地 | 愛知県名古屋市昭和区広路町字石坂五番地一 |
所有者名 | 株式会社 八勝館 |