英勝寺祠堂門

英勝寺は、鶴岡八幡宮の西方、扇ガ谷に位置する徳川家康の側室の英勝院が創建した浄土宗の尼寺である。水戸徳川家とのゆかりが深く、同家の姫が代々の住持を務めた。寛永20年(1643)の英勝院一周忌に向けて建物が整備された。仏殿をはじめとする各建物は、禅宗様と和様を自由に組合せた江戸時代前期らしい意匠を持ち、屋根の弛みも軒の反りもつけない直線的な屋根形状で統一している。山門は、関東大震災後、他所に移築されていたが、平成23年に境内の旧位置に戻された。本堂西には祠堂と祠堂門が建ち、奥には英勝院墓がある。祠堂は方三間宝形造の建物で、内外部ともに漆塗や彩色で飾る。英勝寺は、禅宗様を基調としつつ、屋根や軒を直線で構成するなど独創性のある意匠で、境内全体を統一している。江戸時代前期の主要な堂宇が、墓所と一体となって良好に保存されており、貴重である。

棟名 祠堂門
員数 1棟
種別 近世以前/寺院
時代 江戸前期
西暦 1615-1660
構造及び形式等 一間一戸平唐門、銅瓦葺
指定番号 2597
国宝・重文区分 重要文化財
重文指定年月日 20130807.0
所在都道府県 神奈川県
所在地 神奈川県鎌倉市扇ガ谷一丁目
所有者名 英勝寺
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